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更紗語の自動詞と他動詞の対応に関する考察 #8
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日本語には「助ける」-「助かる」や「尽きる」-「尽くす」のように、自動詞と他動詞が母音交替しているものが多く見られる。同様の機構が更紗語にもあると考えられる。 |
日本語では、このような組合せは一方が一段動詞(母音語幹動詞、上一段or下一段)、他方が五段動詞(子音語幹動詞)となっている。 |
日本語の場合、四段(ラ変ナ変を含む)・上一段・上二段・下二段に関して、原始語幹に-iという動詞化語尾をつけると全て連用形を生成できるという考えが存在する。子音語幹の四段と、語幹が-iである上一段は当然であるが、上二段も原始語幹が-u,-o,-əだったところにiが接続すれば、母音融合でイ段乙が生じる。下二段については、原始語幹が-aだったところにiが接続したならエ段乙が生じる。原始語幹という考え方をおくことは胡乱かもしれないが、動詞の連用形の生成を「iの接続」という単純な規則ですべて説明できるようになる。 |
更紗語の場合、同じく母音の数は5なので子音語幹動詞はやはり五段動詞。 |
まず先にo幹について考えてみる。 |
二重母音の融合でoになるということは、*au あるいは *ua の可能性がある。どちらにしても、二重母音語幹動詞と考えたいところである。 |
まず *au 説を考える。さてpore「肥える」は自動詞であるから、派生させた先は他動詞である。更紗語で「する」はfureであり、そのことも考慮すると、poreに対応する他動詞はpafeとなりそうである。 一方で頭一段はどうであろうか。語幹の母音はaである。二重母音が融合してaになる組合せは更紗語では作り得ない。従って、頭一段は祖型の時点から *a を語幹とする単母音語幹動詞だったという結論にならざるをえない。 さて日本語の場合、四段(ラ変ナ変を含む)・上一段・上二段・下二段に関して、原始語幹に-iという動詞化語尾をつけると全て連用形を生成できるという考えが存在する(大野晋説による)。子音語幹の四段と、語幹が-iである上一段は当然であるが、上二段も原始語幹が-u,-o,-əだったところにiが接続すれば、母音融合でイ段乙が生じる。下二段については、原始語幹が-aだったところにiが接続したならエ段乙が生じる。原始語幹という考え方をおくことは胡乱かもしれないが、動詞の連用形の生成を「iの接続」という単純な規則ですべて説明できるようになる。 一方、更紗語の場合。底一段の祖型が *au だとするなら、日本語において仮定した-iのような動詞化語尾は、-uにしなければならない。一方、五段活用の連用形は-aである。何かの語尾に-uをつけるとaを生じるという変化は、やや無理があると思う。 |
次に *ua 説を考える。この場合、pore「肥える」に対応する他動詞は、同様に考察するとpufeとなりそうである。 |
上記の説を成り立たせるためには口蓋化と円唇化の有無による対立があることと整合性を持たせる必要がある。既にporeのような動詞が設定されている。poreはporeであって、pworeではない。 |
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