LaTeX:pLaTeX 及び upLaTeX で jlreq クラスを使用する場合に和文を多書体(多ウェイト)にする機能を提供する。
jlreq クラスでは JLReq に従った組版を実現するために独自の和文 VF を用いている。このため、多書体(多ウェイト)にしようと japanese-otf パッケージを利用すると和文 VF が置き換わってしまい、jlreq クラスの意図する組版が得られなくなってしまう。
このパッケージでは jlreq クラスの提供する和文 VF を元に japanese-otf に合わせた和文 VF を提供し、さらに、pxjodel パッケージを利用した和文 VF 置き換え機能を提供する。
- フォーマット:LaTeX
- エンジン:pTeX 及び upTeX
- DVIウェア:和文 VF の fallback 機能をサポートするもの
- dvipdfmx Version 20200315 以降
- dvips(k) 2021.1 以降
- dvisvgm 2.11 以降
- 依存パッケージ:
- pxjodel パッケージ
各ファイルを以下のように配置する。
*.sty
-> $TEXMF/tex/platex/jlreq-deluxe/tfm/*.tfm
-> $TEXMF/fonts/tfm/public/jlreq-deluxevf/*.vf
-> $TEXMF/fonts/vf/public/jlreq-deluxe/
通常のパッケージと同様に \usepackage
で読み込む。
\usepackage[オプション]{jlreq-deluxe}
基本的に jlreq クラスとともに使用することを想定しているが、他のクラスでも使用することは出来る。
基本的に otf パッケージのと同じオプションが使用できるが、 以下のオプションは動作が異なる。
deluxe
- 既定で有効になる。
- 無効にしたい場合は
deluxe=false
を指定する。
burasage
- 使用できない。
- ぶら下げ組みを行いたい場合は
hanging_punctuation
オプションを使用する。
jis2004
- 既定で有効になる。
- 無効にしたい場合は
jis2004=false
を指定する。
uplatex
- jlreq クラスを使用している場合は自動的に設定される。
scale
- jlreq クラスを使用している場合は自動的に設定され指定は無視される。
また以下のオプションが使用できる。
hanging_punctuation
- jlreq クラスの
hanging_punctuation
オプションに対応する VF を使用する。 - jlreq クラスを使用している場合は自動的に設定され指定は無視される。
- jlreq クラスの
zenkakunibu_nibu
- jlreq クラスの
open_bracket_pos=zenkakunibu_nibu
オプションに対応する VF を使用する。 - jlreq クラスを使用している場合は自動的に設定され指定は無視される。
- jlreq クラスの
このパッケージは MIT ライセンスの下で配布される。
- Version 0.5.0 <2024/02/18>
- jlreq 20240213 用に JFM/VF を調整
- Version 0.4.1 <2023/02/23>
- e-upTeX ベースの pLaTeX をサポート
- Version 0.4.0 <2021/03/13>
- 仮想フォントの軽量化
- ルビ用かなのサポート
- Version 0.3.2 <2021/01/09>
exp*-h.vf
の JIS 0x213C から CID+12364 への引き当てが抜けていたのを修正
- Version 0.3.1 <2020/04/26>
- ビルドスクリプトの改良
- テストを追加
- 英語の README
- 些細な変更
- Version 0.3.0 <2020/04/14>
- 独自の和文 VF を作成
- JIS2004 字形をデフォルトに
- jlreq クラスではエンジン自動判定
- Version 0.2.0 <2020/03/15>
- pxjodel 使用版
- Version 0.1.1 <2019/12/21>
- 和文フォントスケール修正
- Version 0.1.0 <2019/12/01>
- 初版
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