From c42dd9173c5dfbc6cc589285d0d2011b7abb4749 Mon Sep 17 00:00:00 2001 From: Masahiro Kitagawa Date: Fri, 29 Nov 2024 18:11:51 +0900 Subject: [PATCH] =?UTF-8?q?style(ja):=20Dirac=E2=86=92=E3=83=87=E3=82=A3?= =?UTF-8?q?=E3=83=A9=E3=83=83=E3=82=AF?= MIME-Version: 1.0 Content-Type: text/plain; charset=UTF-8 Content-Transfer-Encoding: 8bit --- japanese/part3/ch10.md | 4 ++-- 1 file changed, 2 insertions(+), 2 deletions(-) diff --git a/japanese/part3/ch10.md b/japanese/part3/ch10.md index 12271cb..9abb8a1 100644 --- a/japanese/part3/ch10.md +++ b/japanese/part3/ch10.md @@ -53,7 +53,7 @@ ${[}\cat{C}^\mathit{op}\times{}\cat{C}, \Set{]}$内の自然変換$\alpha$の成 ## エンド -いまや「代数」から圏論の「微積分」と見なせるものへ進む準備ができた。エンド(およびコエンド)の微積分は、古典的な微積分から、その概念だけでなく記法さえいくつか借用している。特に、コエンドは無限和あるいは積分として理解でき、エンドは無限積に類似している。Diracのデルタ関数に似たものさえある。 +いまや「代数」から圏論の「微積分」と見なせるものへ進む準備ができた。エンド(およびコエンド)の微積分は、古典的な微積分から、その概念だけでなく記法さえいくつか借用している。特に、コエンドは無限和あるいは積分として理解でき、エンドは無限積に類似している。ディラックのデルタ関数に似たものさえある。 エンドは極限を一般化したもので、関手がプロ関手に置き換えられている。錐の代わりに、くさび (wedge) がある。くさびの底面はプロ関手$p$の対角要素によって形成される。くさびの頂点は対象(ここでは、$\Set$値のプロ関手を想定しているため、集合)であり、側面は頂点を底面内の集合に写す関数の族だ。この族は、1つの多相関数――戻り値の型が多相である関数――と見なせる: $$\alpha \Colon \forall a\ .\ \mathit{apex} \to p\ a\ a$$ @@ -274,7 +274,7 @@ class="sourceCode haskell">(exists x. p x x) -> $$\int_z \Set(\cat{C}(a, z), F z) \cong F a$$ 双対として次の式も存在する: $$\int^z \cat{C}(z, a)\times{}F z \cong F a$$ -この恒等式はDiracのデルタ関数の式(関数$\delta(a - z)$、というより$a = z$に無限大のピークを持つ分布)を強く連想させる。ここでは、hom関手がデルタ関数の役割を果たしている。 +この恒等式はディラックのデルタ関数の式(関数$\delta(a - z)$、というより$a = z$に無限大のピークを持つ分布)を強く連想させる。ここでは、hom関手がデルタ関数の役割を果たしている。 これら2つの恒等式を合わせて忍者米田の補題 (Ninja Yoneda lemma) と呼ぶことがある^[訳註:この名前は、圏論に造詣が深いオーストラリアの数学者たちをレンスター (Tom Leinster) が「忍者圏論家たち」と形容したことに由来する。ただし、忍者圏論家たち自身は単に米田の定理と呼んでいた。を参照のこと。なお、レンスターは『ベーシック圏論』の著者。]。