diff --git "a/drafts/3_\350\241\214\343\201\256\347\265\204\347\211\210\345\207\246\347\220\206.md" "b/drafts/3_\350\241\214\343\201\256\347\265\204\347\211\210\345\207\246\347\220\206.md" index 8e7fcf6..b43797a 100644 --- "a/drafts/3_\350\241\214\343\201\256\347\265\204\347\211\210\345\207\246\347\220\206.md" +++ "b/drafts/3_\350\241\214\343\201\256\347\265\204\347\211\210\345\207\246\347\220\206.md" @@ -563,9 +563,28 @@ c 句読点が21字目くるが,行の途中に約物等が連続,その 注 ブラ下ゲ組とルビ 親文字からはみ出したルビが句読点に掛かってよいとする処理方法がある.この場合,ブラ下ゲ組にした句読点にルビを掛ける例が少ないがある.また,行間に配置する注番号も,版面からはみ出して,このブラ下ゲにした句読点に掛ける例も見かけるが,あまりバランスのよいものではないで,避けた方がよいであろう. -## 3.7 分かち組 -### 3.7.1 分かち組とは +## 3.7 行送り方向の文字位置 + +文中に括弧書きの補足説明を加える場合に文字サイズを小さくする,あるいは強調するために文字サイズを大きくする場合がある.この場合,文字を配置する行送り方向の位置が問題になる. + +挿入する文字列の文字サイズが小さい場合,大きい場合,あるいはインライングラフィックが挿入される場合を含めて,通常は,ボディの横組では天地中央,縦組では左右中央に配置する. + +注 補足する括弧書きの文字サイズ 補足する括弧書きの文字サイズとしては3つの方法がある.今日では,2又は3とする例が多い. + +1 文字サイズを変更しない. + +2 全ての括弧下記の文字サイズを小さくする. + +3 内容によりサイズを決める.例えば,参照情報などの場合は,小さくし,文の言い直しなどの場合は小さくしない. + +ただし,縦組で文字サイズを小さくして注番号を挿入す場合は,右寄せ(ボディの右端をそろえる)にしている例が多い.横組でも,下寄せ(ボディの下端をそろえる)にしている例もある. + +注 括弧書きの補足を縦組で右寄せ,横組で下寄せにする例 従来は,括弧書きの補足の文字サイズを小さくする場合,縦組で右寄せ,横組で下寄せにする例が一般的であった.それは,活字組版の技術的な制約のよるものであった. + +## 3.8 分かち組 + +### 3.8.1 分かち組とは 分かち組は,単語又は文節など意味のまとまりを区切りとして空白(以下,語間という)を挿入し,分かち書きを行う方法である. @@ -577,7 +596,7 @@ c 句読点が21字目くるが,行の途中に約物等が連続,その そのような状況を考慮するならば,デジタルテキストにおいては,分かち組の必要性は高いと考えられ,それへの対応が必要になる. -### 3.7.2 分かち組の配置処理 +### 3.8.2 分かち組の配置処理 意味のまとまりを単位として分かち組を行う場合,次の3つの方法がある. @@ -620,7 +639,7 @@ c 句読点が21字目くるが,行の途中に約物等が連続,その なお,句読点や括弧類の配置方法は,分かち書きしない場合と同じである. -## 3.8 強調の方法 +## 3.9 強調の方法 強調やその他,ある種の意味を表現する際に,行中の文字のスタイルを変更するケースがある.この強調のスタイルは,言語により異なる場合も多い.例えば,英語を日本語に翻訳する場合,英文中のイタリックを使用して示した書名は,それの翻訳書名を日本語で表記する場合は,斜体にしないで,一般に『』(縦組または横組)や“”(横組)で括って示す.英語の場合,行の中で強調や外来語由来を語句をイタリックで示す例があるが,このような場合,日本語では,該当する語句に圏点を付ける,その語句を山括弧〈〉でくくる,なかには,その語句をゴシック体にしている例もある.いずれにしても,イタリックにならい斜体とする方法は,通常は採用されていない. @@ -686,13 +705,13 @@ c 句読点が21字目くるが,行の途中に約物等が連続,その 現在,印刷の世界での強調の最も一般的な方法は,明朝体の本文の場合,対象の文字列をゴシック体にする方法である.デジタルテキストでの本文は必ずしも明朝体ではない.行中の文字サイズを大きくする方法は,印刷の世界では,それなりに面倒であったが,デジタルテキストでは比較的に簡単である.また,印刷する場合,カラーは費用がかかるのに対し,デジタルテキストでは,多くの場合は費用は問題とならない.したがって,デジタルテキストでの強調の方法は,いろいろな方法が採用され,試されていくものと思われる. -## 3.9 文字クラスの変更と簡略化 +## 3.10 文字クラスの変更と簡略化 JLReqでは,各文字を配置する場合の振る舞いの違いによって文字クラスとしてグループ分けし,配置処理の方法を説明している.この文書でも同様に扱う. なお,各文字クラスの文字が行に配置される場合の字間,2行にわたる分割の可否,行の調整処理についてAppendix 1に示す. -### 3.9.1 仮想文字クラスの追加 +### 3.10.1 仮想文字クラスの追加 JLReqでは,たとえば,“ルビ付きの親文字群”のように,あるまとまりを持つものがある.JLreqの文字クラスでは,例えば,“ルビ付きの親文字群の文字”のように“……の文字”として個々の文字を意味し,個々の文字の振る舞いを前提にして記述している.また,割注の場合,割注の先頭及び末尾につく括弧類だけを文字クラスにしている. @@ -702,7 +721,7 @@ JLReqでは,たとえば,“ルビ付きの親文字群”のように,あ JLReqの付表で示している行頭及び行末という位置も文字ではないので,これらも仮想文字クラスとし,“段落先頭行の行頭”及び“段落末尾行の行末”の仮想文字クラスを追加した.さらに,行中に配置するインライングラフィックも文字ではないので仮想文字クラスとして追加した. -### 3.9.2 文字クラスの削除・修正・追加 +### 3.10.2 文字クラスの削除・修正・追加 1 削除するもの @@ -748,7 +767,7 @@ JLReqの付表で示している行頭及び行末という位置も文字では - インライングラフィック -### 3.9.3 文字クラスの変更に伴う用語定義の追加 +### 3.10.3 文字クラスの変更に伴う用語定義の追加 仮想文字クラス 1文字若しくは複数の文字のまとまり(群)として,又は行中に挿入される画像として,その前後に配置する文字との字間処理及び2行にまわる分割を定義するために定めた群,及び文字ではないが,特定の位置における文字の前又は後ろの字間処理を定義するために定めた文字の配置位置.